ノイズ対策・EMC対策 基礎技術フェライトコアによるノイズ対策

フェライトコアでなぜノイズ対策ができるか、これはまずフェライトとは何か、から始めなければならない。ソフトフェライトの透磁率が、周波数特性をもっていることは知られている。透磁率はある周波数まで一定であるが、それ以上になると低下していく。透磁率の低下するポイントは透磁率の絶対値の大小で決まる。では、なぜ低下していくか、ということであるが、それは損失が出てくるからである。すなわちフェライトである周波数からノイズ抑制効果が出てくるのは、その周波数付近から損失が出てくるため、となり、これがフェライトコアでノイズ対策が可能な理由である。通常は少しでも小さい方が望ましい損失が、ノイズ対策として使う場合にはノイズを抑制する(吸収⇒熱エネルギーに変換)する役割を果たすこととなる。

ノイズ対策用のフェライトコアはその種類が非常に多く、すべてのタイプに対して触れることは到底できない。一例として下記を記す。

IC用マルチホールコア
これは長方形の板状フェライトコアに、ICのピン数・配列に合わせて多数の穴を開けたものである。
このコアでインピーダンスを上げるには、穴径を小さくする(ピン径に近づける)か、厚さを厚くするか、だが、どちらも制約があり、自由度はあまりない(断面積を大きく取れない)。
コネクタ用マルチホールコア
コネクタはピン配列・ピッチ寸法が同じでも、外形寸法は各社各様なので、それ用のコア(特に完全内蔵タイプ)も標準化しにくい。従って、OEM的になるが、コアそのものは100芯用も一体形でできるようになっている。
ケーブル用マルチホールコア
I/Oケーブルと一口に言っても、その種類は非常に多い。そのため、各社ともケーブル用コアはかなり多くのサイズをラインナップしている。ケーブルには丸形とフラット形があるので、コアもそれぞれに合う形のものが用意されている。
Chapter.13