ここではチップビーズとは何か、そしてその使い方、選定に役立つ情報を掲載します。

チップビーズは信号回路や電源回路を問わず使用でき、ラインに直接挿入するだけでノイズ対策(EMC対策)効果が期待できる便利な部品です。グランドの不安定な箇所でも効果を発揮します。チップビーズの特性はリアクタンス成分と抵抗成分、これらを合成したインピーダンスの周波数特性で表されます。チップビーズは色々なフェライト材を使用して製品化されており、インピーダンスの周波数特性も様々です。

クロスポイントが低周波側にあるビーズは低周波から広い周波数範囲で抵抗として機能し、ノイズを吸収して熱に変換します。デジタル回路の波形歪み補正に効果を発揮します。クロスポイントが高周波側にあるビーズはリアクタンス成分が大きく、高いインピーダンスが得られます。
このようなビーズはインダクタに近い性質を示し、ノイズを発生源側に反射します。デジタル回路では反射による波形ひずみが発生しやすくなるので注意が必要です。

一方、高い周波数で高いインピーダンスが得られる特徴を生かし、アナログ回路に飛び込んでくるクロックの高調波ノイズを除去する場合などには有効です。

詳細は『電磁障害/EMI対策設計法』をご覧ください。

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