IEEE は "アイ・トリプル・イー" と読み、正式名称Institute of Electrical and Electronics Engineers の略であり、米国公益法人法で公益法人に指定されている(日本語訳としては、米国電気電子学会、または米国電気電子技術者協会と表現されることが多い)。
そして、IEEE は人類社会に有益な技術革新の前進に貢献する世界最大の専門家組織であり、専門分野で引用される出版物、国際会議、標準規格(スタンダード)、および専門的・教育的活動を通じ、国際社会を奮い立たせる。
1.IEEEの歴史
IEEEのルーツは、電気が社会に大きな影響を及ぼし始めた1884年に遡る。 当時、確立された主要な電気産業の1つに電信があり、これは1840年代以来、輸送の速度よりも速くデータ通信システムで世界を結ぶようになり、電話、電力、軽工業の発展がはじまった。以来、IEEEは世界最大の技術専門組織として、設立以来、エンジニア・科学者および関連する専門家で構成されてきた。 更に、IEEEの中核である電気・電子工学に加えて、コンピューター科学者、ソフトウェア開発者、情報技術の専門家、物理学者、医師、およびその他多くが含まれる。
IEEEは以下により構成されている。
- 160か国以上で419,000人以上の会員、その内50%以上が米国外の会員
- 124,000人以上の学生会員
- 世界10の地理的地域にある342のセクション
- 100か国以上の大学に3,422の学生支部
更に、IEEEには39の技術協会と7つの技術評議会があり、IEEEの幅広い技術的専門性を代表しており、標準規格を開発、専門文書を発行、専門会議を後援している。
- デジタルライブラリ内に500万を超えるドキュメント、毎月800万を超えるダウンロード
- 1,200以上のアクティブな標準規格と650以上の標準規格を開発中
- 約200の会報、定期刊行物、専門誌を発行
- 103か国で1,900を超える会議を後援
- 世界で1,400を超えるIEEE会員団体と提携
- IEEE Xplore経由で1,800以上の会議議事録を公開
2.標準規格(スタンダード)
IEEEは、今日の電気通信、情報技術、発電製品およびサービスの多くを支える国際標準の主要開発者である。多くの場合、IEEEは、さまざまな新技術の標準化の中心的な情報源であり、開発中の1,300を超える規格と600を超える規格の書庫(ポートフォリオ)を有している。 これには、ローカル、メトロポリタン、およびイーサネットおよびワイヤレスLAN(一般にWi-Fi?と呼ばれる)を含むその他のエリアネットワーク向けの著名なIEEE802標準が含まれる。
代表的なEMC規格には下記がある。
ANSI C63.4-2014 - American National Stanard for Methods of Measurement of Radio-Noise Emissions from Low-Voltage Electrical and Electronic Equipment in the Range of 9 kHz to 40 GHz
概要:
ANSI C63.4, conducted emission testing, conducting ground plane, digital equipment, electric field measurement, line impedance stabilization network, low-voltage electrical equipment, low-voltage electronic equipment, magnetic
field measurement, normalized site attenuation, radiated emission testing, radio-noise emissions, radio-noise power, site attenuation, unintentional radiators
ANSI C63.5-2019 - American National Standard for Electromagnetic Compatibility--Radiated Emission Measurements in Electromagnetic Interference (EMI) Control - Calibration and Qualification of Antennas (9 kHz to 40 GHz)
概要:
Methods for determining antenna factors of antennas used for radiated emission measurements in electromagnetic interference (EMI) control from 9 kHz to 40 GHz are provided. Antennas included are linearly polarized antennas
such as loops, rods (monopoles), tuned dipoles, biconical dipoles, log-periodic dipole arrays, biconical and log-periodic dipole array hybrids, broadband horns, etc., that are used in measurements prescribed by ANSI C63.4 and
ANSI C63.10. The antenna calibration methods include standard site method (i.e., three-antenna method), reference antenna method, equivalent capacitance substitution method, standard transmit loop method, standard antenna method,
and standard field method. The selection of attenuation in 5.1.1 e) is addressed in this corrigendum, such that a maximum VSWR of 2:1 is achieved.
EMC専門分野の活動を紹介する。
- IEEE EMCソサエティ:
- 電磁環境効果と電磁両立性の分野における科学的および技術的知識の交換や開発を促進し、メンバーに文化的、教育的、および専門的な側面の利益を促進する。
- IEEE EMC Society Vision
- 社会の改善のための電磁環境効果と電磁適合性工学、技術、革新の分野で科学的および工学的情報とサービスの主要プロバイダーとして認められ、尊敬されること。
- IEEE EMC Society Field of Interest Statement
- EMCソサエティの声明:ソサイエティの関心分野には、システムの電磁環境効果に関連するエンジニアリングが含まれ、システム自体およびその意図された動作環境と互換性がある。 これには、標準、測定技術と試験手順、計装、機器とシステムの特性、干渉制御技術とコンポーネント、教育、計算分析、スペクトル管理、およびこの分野に貢献する科学的、技術的、産業的、専門的またはその他の活動が含まれる。
3.参照先
- IEEEジャパンオフィス(https://jp.ieee.org/)
(著)グリーンイノベーションセンター