1.対流熱伝達とは

固体表面とその周りを流れる流体中との間で、流れによって熱エネルギーが伝えられる現象を対流といいます。つまり、流体の流れと固体表面との間の熱の流れが対流熱伝達ですが、よく知られているように、対流には自然対流と強制対流とがあります。

前者は一般に、流体の温度が上昇するとその部分の密度が小さくなり、いわゆる浮力の影響によって生じる流れのことですが、この場合、流れを起こすエネルギー源は重力です。したがって、加熱でなく冷却によって流体の一部分の温度が降下した場合にも自然対流が生じます。これに対して送風機によって生じる空気の流れや、ポンプによる水の流れなどは強制対流です。



2.対流熱伝達における熱伝達率

いま、温度T∞の流れの中に、温度Twの物体(表面積A)が置かれているとしましょう。T∞とTwが等しくない場合、物体と流体の間でエネルギーの移動が生じ、単位時間当たりの伝熱量dQ[W]は次式で表されます。これをニュートンの冷却法則といいます。

ここで、αは熱伝達率[W/m2・K]です。熱伝達率は、流れの状態、流体の物性値、物体の形状などの複雑な関数であって、上式を使って実験により求められます。熱伝達率は熱伝導率と異なり、物性値ではないことに注意すべきです。以下に熱伝達率の代表的な値を示します。

  • 熱伝達率の代表的な値(W/m2・K)
  • 静止した空気1~20
  • 流れている空気10~250
  • 流れている油50~1500
  • 流れている水250~5000

3.対流熱伝達における速度境界層

今、図1に示すように、ある領域にわたって均一な流速u∞の流れの中に、流れに平行に平板をおくとしましょう。

図1 速度境界層と温度境界層

この場合、平板の表面に流体分子は付着していると考えられ、表面では流速が0になっていると見なすことができます。すると、流速0から流速u∞まで変化している領域があります。この平板表面近傍の領域を速度境界層といいます。図1に示すように、同様に温度場にも流体の一様温度場と固体表面温度とをつなぐ境界層が存在します。

これが温度境界層です。また速度境界層は層のように流れる層流、流れが不安定になる遷移域、完全に流れが乱れた乱流へと変化します。これは、熱伝達率に影響します。よって、層流熱伝達や乱流熱伝達という言葉が存在します。



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