電磁界解析ソフト 比較検索・メーカー一覧
1.電磁界解析ソフト比較検索・メーカー一覧で最適な製品検索を
本ページは電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)の比較検索・メーカー一覧ページです。CENDに掲載されている各メーカーの電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)の「製品画像/製品名(シリーズ名・通称・型名・型式など)/製品の特長/メーカー名」の検索結果を一覧表示しています。各電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)の製品をクリック頂ければ、製品仕様やメーカー情報などの詳細を表示するページをご覧頂くことが可能です。詳細ページでは、各メーカーへの見積り依頼やお問い合わせも可能となっており、CENDから見積り・お問い合わせ頂くと月刊EMCをもれなくプレゼントさせて頂きます。
電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)の製品仕様(matlabやpythonなど)やメーカーなどでさらに絞り込み検索・一覧表示をしたい場合は下記の『ノイズ対策部品・EMC対策部品検索・一覧ページ』より製品検索をお願いします。また、「電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)とは何か」を知りたい場合は下記の『電磁界解析ソフト(電磁界シミュレーションソフト)とは』をご覧下さい。
2.電磁界解析ソフトの基本
電磁気現象とシミュレーションツール
EMC問題、より一般的には電磁気現象を扱うシミュレーションツールを選ぶときに、どのような観点から適切なツールを選択するかという問題がある。市販されているシミュレーションツールでも例えば以下のような名前を見たことがあると思う。
- 電磁界解析
- 回路シミュレーション(SPICEなど)
- 電界解析
- 磁界解析
- 電波伝搬解析(レイトレーシング法など)
これらはそれぞれ何が違うのだろう。そして、それぞれどのような場面で利用するべきものなのだろうか。以下に説明する。
まず、電磁気現象を表現する最も基本的な方程式がMaxwell方程式である。これは電界と磁界について、空間および時間変化を表すことができる。
・電磁界解析
このMaxwell方程式を直接解いて、時間と空間における電界と磁界の分布を算出するシミュレーションが、電磁界解析である。Maxwell方程式を解く各種の数値解法については、別記事にて説明があるのでここでは割愛する。電磁界解析は、最も厳密な解を得られるシミュレーションである。その一方、計算量が非常に大きくなりやすい。
そのため、計算機の性能が今ほどの能力がなかった時代からのアイディアとして、より簡単な近似解法を用いて電磁気現象を解く方法がある。
近似解法には大きく2つに大別される。
1) 対象物の大きさに対して電磁波の波長が十分長い場合
・回路シミュレーション
一つは、対象物の大きさに対して電磁波の波長が十分長い場合、対象物中のあらゆる位置で電磁波の位相はほとんど同じである。電気回路であれば、形状や配線の長さを考慮する必要がない集中定数線路素子の集まりとして扱える。その場合、電磁気現象を回路として表すことができ、SPICEなどの回路シミュレーションを適用することができる。
・電界解析・磁界解析
一方、同じく対象物の大きさに対して電磁波の波長が十分長い場合で、電気回路ではなくモーターなどの装置の電界や磁界の空間分布を求めるような場合を考える。このとき、Maxwell方程式は、時間微分の項が十分小さくなる都合上、電界と磁界の相互作用が十分小さくなる。そのため、直流または十分低周波の条件では、電界解析または磁界解析と、電界または磁界のどちらかのみを解析するシミュレーションになる。
2) 対象物の大きさに対して電磁波の波長が十分短い場合
・レイトレーシング法
もう一つは、逆に対象物の大きさに対して電磁波の波長が十分短い場合、近傍界の成分はほとんど無視でき、界は放射電磁界のみとなる。そうなると、基本的には電磁波を光線として扱うことが可能となり、レイトレーシング法によるシミュレーションが適用できる。
以上より、電磁気現象を表すシミュレーションツールを選ぶ場合、最も大きな要因として対象物の大きさと電磁波の波長の長さの関係、という観点で選ぶことになる。
図にまとめると以下のようになる。
対象物の大きさに対して波長が十分長い領域では、回路解析、電界解析または磁界解析が適用できる。一方対象物の大きさに対して波長が十分長い領域には、レイトレーシング法が適用できる。その中間、対象物の大きさと波長のオーダがそれぞれ近い領域では、いずれの近似も効かないため、Maxwell方程式を解く電磁界解析を適用することになる。
図2のグラフに、各適用分野をプロットしたものが図3になる。各シミュレータの主な適用分野を以下に挙げる。
- 回路シミュレーション(SPICEなど)・・・回路設計、SI、PI、伝導EMI/EMSなど
- 電界解析・・・送電設備(送電ケーブル、ガイシ)の設計など
- 磁界解析・・・モーター、トランス、磁気ヘッドの設計など
- 電波伝搬解析(レイトレーシング法など)…通信波の伝搬解析、レーダ断面積解析、レンズ設計など
- 電磁界解析…アンテナ・高周波コンポーネント設計、放射EMI/EMSや基板・筐体含めたEMC対策評価、雷害など大型構造物の解析、ナノフォトニクス解析
近年の傾向について:
計算機の計算速度と扱えるデータ量が増えるに従い、計算量の多い電磁界解析でも波長に比べて大きなものや複雑な形状の対象物も扱えるようになってきている。図2,図3で言えば、電磁界解析の範囲の幅がより広くなっている、と想像すればよい。例えば、プリント回路基板まるごと、更にはプリント回路基板+筐体を組み合わせ、電子機器製品まるごとのEMC解析も可能になってきている。他には、スーパーコンピュータを用いることで、屋内空間のWifi通信などのような電波伝搬解析について、これまでレイトレーシング法ではできなかった、波長オーダの細かい構造物の影響も考慮して高精度で解析することなどが行われるようになっている。
電磁界解析ソフト掲載製品一覧
-
メーカ名:株式会社JSOLカテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:・これから解析をはじめる方も安心の丁寧なサポート
・形状を振った多ケース計算の高速計算
・アンテナモデルライブラリ -
メーカ名:株式会社JSOLカテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:・20年以上にわたるケーブルEMCへの活用実績
・編組、箔、多層複合シールドにも対応
・ケーブルの近似高速計算 -
メーカ名:株式会社図研カテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:【EMC設計・検証ツール】
EMC Adviser EXは、設計中断がないEMC設計環境を実現。
基板設計CAD CR-8000 Design Forceにアドオンされているため、効率的にEMC設計が可能。基板設計中にEMC検証と修正が自在なため設計初期からノイズ対応設計を実施でき設計品質が向上。
【豊富なEMCルール】
単基板用の37ルールを実装。 -
メーカ名:株式会社図研カテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:エレキとメカの設計データを活用し、試作前段階での3Dによるさまざまな仮想検証により、試作後に発覚する不具合を削減。
超軽量3D モデルを活用し、安全規格で定められた絶縁距離(絶縁物を避けた空間距離・沿面距離)の計測・検証、静電気・EMC の検証などができ、エレキ設計者でも簡単に3Dによる製品全体の評価が可能。 -
メーカ名:株式会社図研カテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:【エレキ・メカを融合したEMC設計検証ツール】
3D EMC Adviserは、基板設計CAD CR-8000 Design Forceで参照表示する3Dメカデータを活用し、エレキとメカを融合したシステムレベルのEMC設計検証環境を実現。また、CADにアドオンされているため、設計中にEMC設計と検証を効率的に実施可能。
【EMCルール】
エレキ・メカ・マルチボードを考慮するシステムレベルの5ルールを実装。 -
メーカ名:株式会社ミューテックカテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:設定画面はひとつのみ、直ぐ計算実行、結果が見れる
3次元電磁場解析の知識がない方でも、簡単に病院やクリニックのMRIシールドルーム の設計が行えるソフトです
■部屋の輪郭、シールド材料・枚数、天井、床、窓、ドア条件設定
■計算実行ボタンのみで、モデル構築、計算実行、結果表示へ -
メーカ名:株式会社ミューテックカテゴリ:電磁界解析ソフト特徴:まずは、フリーの無料体験版をお試しください
●発熱・冷却回路の温度解析 ●高周波加熱コイルの温度解析 ●モータの特性解析 ●モータの着磁トルク解析
●アクチュエータの吸引力解析 ●電極・電荷が作る電界解析 ●構造物の歪・熱応力解析 ●ワイヤレス給電
3.電磁界解析ソフトの主なメーカー一覧
電磁界解析ソフトの主要なメーカーは下記の通りです。
CENDでは主要な電磁界解析ソフトのメーカーを掲載しております。
- 株式会社エム・イー・エル
本社住所:東京都港区港南2-16-7-4104 創業:1991年3月1日 社名英文表記:MEL.Inc. - 株式会社図研
本社住所:横浜市都筑区荏田東2-25-1 創業:1976年12月1日 社名英文表記: ZUKEN INC. - 株式会社JSOL
本社住所:東京都中央区晴海1-8-12 晴海トリトンスクエアZ棟5階 創業:2006年7月1日 社名英文表記:JSOL Corporation - 株式会社ミューテック
本社住所:神奈川県相模原市緑区西橋本5-4-30 SIC2-2504 創業:2002年7月 社名英表記:μ-TEC Co.,LTD.
など
4.電磁界解析ソフトの主な製品・シリーズ名称一覧
電磁界解析ソフトの主な製品・シリーズ名称一覧として下記のようなものがあります。
CENDには主要な製品・シリーズが掲載されています。
- S-NAP/PCB【S-NAP PCB Suite】 株式会社エム・イー・エル
- S-NAP/Wireless【S-NAP Wireless Suite】 株式会社エム・イー・エル
- システムレベルEMC設計・検証ツール【EMC Adviser EX】 株式会社図研
- エレメカ検証ツール【XVL Studio Z】 株式会社図研
- 電磁界シミュレーションソフトウェア【EMCoS Studio】 株式会社JSOL
- 電磁界シミュレーションソフトウェア【EMCoS Studio アンテナ設計支援ソリューション】 株式会社JSOL
- 電磁界シミュレーション ソフトウェア【EMCoS Studio ケーブルEMC設計 ソリューション】 株式会社JSOL
- 磁気シールド【 ミューエムアールアイ μ-MRI】株式会社ミューテック
- 電磁場解析【 μ-EXCELシリーズ ミューエクセル】株式会社ミューテック
など
5.電磁界解析ソフトの仕様に関する主な項目(CEND検索項目)一覧
電磁界解析ソフトの主な仕様項目(CENDでの検索項目)一覧は下記の通りです。
下記の検索項目を使用して目的の電磁界解析ソフトを検索・一覧表示できます。
- 仕様項目① メーカー名
- 仕様項目② 取扱店
- 仕様項目③ 型名/シリーズ
6.CENDでEMC解析ソフトの比較選定を行うメリット
CENDでEMC解析ソフトの比較選定を行うメリットを記載します。
CENDでは、取り扱っている製品カテゴリ毎に同一のフォーマットで掲載を行っています。
個別にカタログを取り寄せたり、個別にカタログをダウンロードする手間は非常に大きくなります。
また、各社ごとに項目の名称や掲載項目が異なるため、比較選定が非常に難しく、手間もかかります。
その点、CENDならば同一フォーマットで製品を掲載することで、比較選定が非常に容易になります。
また、仕様での絞り込み検索も可能なので、求めている製品を絞り込んで一覧表示させることで、目的の製品をスムーズに探すことが可能となっています。
さらに、EMC専門のWEBサイトであるCENDは、各製品の基本的な情報や使い方、効果などの基礎技術記事も掲載しており、予備知識としてご活用頂けます。
CENDよりEMC解析ソフトのお問い合わせと頂くことで、ノイズ対策・EMC対策の専門月刊誌「月刊EMC」(3200円相当)も無料で贈呈させて頂きます。
また、CENDへEMC解析ソフトの情報掲載をご検討の企業様はお問合せフォームよりご連絡下さい。