EMC業界最大規模のフォーラム開催が決定(CEND編集部)

2019.8.20 更新
EMC業界最大規模のフォーラム開催が決定(CEND編集部)

【昨年の開催風景】

EMC業界で最大の規模を誇る『EMC環境フォーラム』が本年も池袋サンシャインにて開催される。
IoT化が進んだことで様々な機器が通信機能を付加され、より一層EMCの重要性が増す昨今、技術的なアプローチ・手法をセミナー形式で伝える格好だ。


EMC環境フォーラムは次世代EMC研究会が主催する、本年で25回目を迎える大型フォーラム。
『総合セッション』と『技術セッション』という2つの枠で開催される。
総合セッションは2時間程度で200人規模の大型セミナーとなっており、対する技術セッションは開催時間6時間程度と丸1日開催され、小規模教室型セミナーとなっている。
技術セッションは昼食としてお弁当付きなのは嬉しいところ。
休憩スペースにはお菓子やコーヒーなどの軽食が常備されており、こちらも無料で堪能できる。


EMC環境フォーラムは、ソリューションフォーラムの中の1つのフォーラムとして開催され技術セッション数はEMCだけでも10近く。
その他に熱設計や振動・騒音対策設計、モータ設計なども併催される。
また、最新のEMC製品を展示するEMC専門の展示会も例年同会場内にて開催されている。


EMCという専門的なテクノロジーは、今や専門家にとってのみ重要な技術ではなくなってきている。
自動車やドローン、家電機器、今や様々な機器が通信機能を備え、EMC障害と隣り合わせだからだ。


自動車などの自動運転に至ってはEMCによる障害は人間にとって致命的になりかねず、多くのエンジニアがEMC対策に日々頭を悩ませている。
電磁波セキュリティとも言われる分野だが、悪意を持った第三者が容易に様々な機器を遠隔で操作し、ダメージを与えることも可能なことはCENDをご覧の方ならご存知かもしれない。
EMC技術は現代の私たちの生活にとって、非常に重要なテクノロジーなのだ。


そのような意味からも、今の日本にとってEMC環境フォーラムが現在非常に重要なポジションにあることがわかる。
EMC環境フォーラムは2019年11月8日(金)に東京都内にて開催される。
概要は下記の通り。


<EMC環境フォーラム2019 開催概要>
 開催日 :2019年11月8日(金)
 開催場所:池袋サンシャイン文化会館
 公式URL :https://www.it-book.co.jp/EMC/forum/2019/index.html


本年のEMC環境フォーラム総合セッションは次世代パワーデバイスやトランジスタ、カーボンナノチューブなどからEMC技術へアプローチする。
各技術セッションの詳細は未発表だが、EMCの最新規格・規制への対策や、設計対策技術などが開催される見込み。


冒頭でも申し上げた通り、EMC業界では最大規模のフォーラムとなり、EMCに関する情報を収集する上では最も適した場所となっている。
規格規制制定に携わる多くの国際委員や、最前線でEMC設計対策を行うエンジニアが講師を務めることからも参加意義は大きい。
現在は公式HPにて総合セッションのみ申込みが開始されている。
EMCに少しでも関わるならば、是非とも受講をお勧めしたい。


CEND編集部


<以下は『EMC環境フォーラム2019 総合セッション』概要>

 『材料技術の進歩とEMC』
   【総合司会】:正田 英介 氏(次世代EMC研究会 会長/(公財)鉄道総合技術研究所 会長/東京大学 名誉教授)

   ◎ GaNパワーデバイスとEMC
        【講師】:上田 哲三 氏(パナソニック株式会社)

   ◎ 5G携帯電話基地局向けGaNトランジスタとEMC
        【講師】:宇井 範彦 氏(住友電気工業株式会社)

   ◎ カーボンナノチューブを用いた電磁波遮蔽
        【講師】:堀部 雅弘 氏(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)