【EMC環境フォーラム】車載機器のノイズ/EMC対策(CEND編集部)

2019.10.11 更新
【EMC環境フォーラム】車載機器のノイズ/EMC対策(CEND編集部)

【技術セッションの様子】

EMC業界で最大の規模を誇る『EMC環境フォーラム』が、11/8(金)に池袋サンシャインにて開催される。
EMC環境フォーラムは、次世代EMC研究会が主催する、本年で25回目を迎える大型フォーラムだ。

本年は10テーマの技術セッションが開催される。
技術セッションは、9:00~16:00に渡って、様々な分野で活躍される講師達の話を聞くことができる。
1日あればEMCを理解できる絶好の機会だ。

今回はその中の1つ「車載機器のノイズ/EMC対策」のセッションを紹介する。


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セッションタイトル

車載機器のノイズ/EMC対策

セッション概要

近年、自動車業界では、自動運転や電動車(EV 車)の普及へ向け、車載電子機器の技術開発が活発になっている。車載機器において、EMC 設計の不備による誤動作は、搭乗者の安全を脅かす可能性もあり、ノイズ/ EMC対策が一層、重要となっている。
本セッションでは、IoT や自動運転を背景に搭載数が増加している「車載向けセンサの EMC 対策」や「車載通信における EMC・ノイズ対策」、耐熱性を要求される自動車関連機器向けの「新しい高耐熱電磁波吸収シートの開発と展開」を紹介する。


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講演概要

第1講演 車載向けセンサのEMC対策/タイコエレクトロニクスジャパンン(合) 村上 雅之 氏
【概要】
IoT 社会の拡大や自動運転の漸進的な普及に伴い、車に搭載されるセンサの種類や数も増える一方であります。しかしながら、センサはその原理上、外部の電磁場の影響を受けやすいものもあり、不十分な EMC 設計や対策を原因とする誤動作は搭乗者の安全を脅かす可能性があります。そのためセンサの開発においては、EMC 環境を模擬する各規格や要求条件、試験項目を十分に理解したうえ、ここの要求を満足する EMC 設計が必須となります。本講演では EMC 関連の各要求や試験の具体例とそのメカニズム、及びセンサ開発における EMC 設計事例を解説します。

【講演目次】
1.車載向けセンサと安全
2.センサにおけるEMC設計の必要性
3.EMC試験とそのメカニズム
4.センサのEMC対応設計プロセス
5.設計及び実測試験の実例
6.結論

第2講演 新しい高耐熱電磁波吸収シートの開発と展開/デュポン帝人アドバンスドペーパー㈱ 成瀬 新二 氏
【概要】
高耐熱、高電気導電性で知られている物質であるカーボンと後述するアラミドとの複合ペーパーを作製し、電磁波吸収特性を調査した。その結果、複合アラミドペーパーは軽量、柔軟で低周波から高周波まで電磁波吸収性能が高いことがわかった。また、複合アラミドペーパーは耐熱性が高いため、特に SiC、GaN などの高温で作動する半導体デバイスの電磁波・ノイズ抑制に有効であると推察される。また、アラミドは高耐熱・難燃材料であるので、耐熱性を要求される自動車関連、難燃性を要求されるコンピューター関連、特に高周波で作動する部品の電磁波・ノイズ抑制に有効であると考えられる。

【講演目次】
1.アラミド
2.複合アラミドペーパー
3.複合アラミドペーパーの電磁波吸収測定
4.複合アラミドペーパーの耐熱性
5. 複合アラミドペーパーに期待される用途

第3講演 車載通信におけるEMC・ノイズ対策/ルネサスエレクトロニクス㈱ 長沼 健 氏
【概要】
現在の自動車は、ADAS と電気自動車(EV)が電子化を促進してきたが、最近ではこれらに IoT(モノのインターネット)によるネットワーク接続が加わった。この結果、従来の「走る・止まる・曲がる」に加え、「情報&通信の対応」による衝突防止・渋滞回避等が図られている。しかし、ECU ユニットをエンジンルーム内へ集中化させている上にこれら電波通信の影響により、目下 EMC 特性(耐ノイズ性やノイズ抑止)への要求が更に高まっている。本講演ではこれらについて解説する。

【講演目次】
1. 自動車の電子化
2. 自動車とIoT
3. 自動車へのEMC要求
4. 自動車への今後のEMC要求
5. EMC設計・評価の進む方向

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