【EMC環境フォーラム】応用力を高めるEMC設計・対策技術の基本を学ぶ(CEND編集部)

2019.10.23 更新
【EMC環境フォーラム】応用力を高めるEMC設計・対策技術の基本を学ぶ(CEND編集部)

[本セッションのチェアパーソン]
日本アイ・ビー・エム㈱ 櫻井 秋久 氏
東京理科大学 越地 耕二 名誉教授

EMC業界で最大の規模を誇る『EMC環境フォーラム』が、11/8(金)に池袋サンシャインにて開催される。
EMC環境フォーラムは、次世代EMC研究会が主催する、本年で25回目を迎える大型フォーラムだ。

本年は10テーマの技術セッションが開催される。
技術セッションは、9:00~16:00に渡って、様々な分野で活躍される講師達の話を聞くことができる。
1日あればEMCを理解できる絶好の機会だ。

今回はその中の1つ「応用力を高めるEMC設計・対策技術の基本を学ぶ」のセッションを紹介する。


※フォーラムの詳細・お申し込みはこちら

セッションタイトル

応用力を高めるEMC設計・対策技術の基本を学ぶ

チェアパーソン

日本アイ・ビー・エム㈱ 櫻井 秋久 氏
東京理科大学 越地 耕二 名誉教授

セッション概要

EMC 設計対策に必ず役に立つ厳選した基本技術を分かりやすく解説します。これにより様々な対象機器のEMC 設計・対策の技術考察ができるようになります。


※フォーラムの詳細・お申し込みはこちら

講演概要

第1講演 アンテナ技術に学ぶEMC設計・対策-電子機器・システム内の非意図的アンテナの振る舞いと無効化-/東京理科大学 越地 耕二 名誉教授
【概要】
電磁波放射による干渉は、電子機器あるいはシステム中に非意図的なアンテナ要素が存在することにより引き起こされます。ここでは、代表的アンテナの振る舞いや性質を学び、電子機器あるいはシステム中に存在する非意図的なアンテナ要素をいかにして無効化し、干渉を抑制するか、設計・対策例を交えて分かりやすく解説・紹介します。

【講演目次】
(1) 電磁波放射の基礎
(2) 波源近傍・遠方における電磁波の振る舞い
(3) 代表的アンテナの動作原理と特性
(4) 電子回路基板における非意図的アンテナからの放射
(5) 電子機器筐体における非意図的アンテナからの放射
(6) 非意図的アンテナの無効化

第2講演 プリント基板におけるコモンモード電流を発生させる様々な構造と解析/emデータ・サービス 伊神 眞一 氏
【概要】
電磁界シミュレーターを使い基板にどのような高周波電流が流れているのかを示し、電磁放射に直接対応するコモンモード電流に焦点をあて、基板からの電磁放射を分かりやすく解説します。更に、プリント基板に見られる代表的なグランドの構造や配線事例において、コモンモード電流がどのように流れているのかを観察しその発生要因や抑制方法を解説します。

【講演目次】
I.コモンモード電流を考えるために
(1)コモンモード電流とコモンモード放射
(2)近傍磁界からコモンモード電流を計算する方法
(3)シングルエンド配線や差動配線に発生するコモンモード電流
II.基板に発生するいろいろなコモンモード電流
(1) グランドの開口
(2) 途中で細くなるグランド面
(3) ガード・トレースの効果
(4) ミアンダ配線で発生するコモンモード電流
(5) フレーム・グランドのコモンモード電流への影響

第3講演 使えるEMCシミュレーション技術とその応用/日本航空電子工業㈱ 池田 浩昭 氏
【概要】
電磁界シミュレータや回路シミュレータの普及により、手軽にシミュレーションする環境が整っています。しかし、シミュレーションはある条件に対する結果を出力するだけで、発生する問題解決に必要な対策を示すものではありません。ここでは、シミュレーション結果の見方や対策方法について、分かりやすく説明します。更に、ケーブルやコネクタのS パラメータの見方、使い方をデジタルエンジニアでも分かるように、実例を示し解説します。

【講演目次】
(1) 各種電磁界(FDTD, Mom, FEM)の特徴
(2) 電磁界シミュレータを使った基本モデル(MSL、平行平板)の計算例
(3) 最新コネクタ(USB3.2 等)に使われる伝送技術
(4) プリント配線板、コネクタ、フィルタ等の受動素子のモデリング
(5) 差動伝送のドライバ、レシーバのモデリング
(6) S パラメータの見方、波形シミュレーションへの応用

第4講演 「Mixed Mode S-Matrix」を用いた差動伝送路の評価方法/東日本電子計測㈱ 田中 準一 氏
【概要】
差動信号伝送は、高速性、ノイズに強い、消費電力が低い、不要電磁放射ノイズが小さいなどの特長を持ちます。ここでは、ベクトル・ネットワークアナライザの「Mixed Mode S-Matrix」 機能を用いた差動信号伝送の「ノイズに強い」、「不要電磁放射が小さい」という特性評価について分かりやく解説します。更に、「Mixed Mode S-Matrix」機能の測定原理について解説し動画による計測方法を紹介します。

【講演目次】
1. 差動伝送線路におけるコモン・モードとディファレンシャル・モードとモード変換
2. ネットワークアナライザの動作原理
3. Mixed Mode S-Matrixの測定動作原理
4. Mixed Mode S-Matrixの測定 VideoDEMO

※フォーラムの詳細・お申し込みはこちら


Copyright(C) Kagakujyoho shuppan Co., Ltd. All rights reserved.
※記事の無断転用を禁じます。